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ネルトリンゲン──夏の旅(8) [旅]

[2013年8月14日(水)]
 ロマンティック街道を北上して、ネルトリンゲンについたのは午後2時すぎでした。ぼく自身はその手前のフッガー家の町、アウクスブルクにも寄りたかったのですが、残念ながら時間がありませんでした。ネルトリンゲンまで、森と畑に囲まれたなだらかな道がつづきます。石造りの門をくぐり、2時間無料の町の駐車場に車を停めます。
 最初に、この町の全体イメージを絵葉書で紹介しておきましょう。
資料267.jpg
 5カ所ほど門があって、塔もいくつかあり、町のまんなかに聖ゲオルク教会があります。家の屋根はすべて、落ちついたオレンジ色で統一されています。
 中世がそのまま残された、こぢんまりした町で、かたちが丸いですよね。それもそのはず、この町は1500万年前に隕石が落ちた盆地のまんなかにつくられたのです。こんな町、世界でもめずらしいです。
 われわれが車を停めたのは、マルクト広場の近く。さっそく真ん中の教会に向かって歩きはじめると、いきなり深紅の建物が現れます。ラートハウス・カフェと記されています。町の中心部ですね。われわれはここではなく、教会前にある別のカフェでコーヒーを飲みました。
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 ビブリオテクとありますから、これは図書館なのでしょうね。
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 何はともあれ、町いちばんの高さをほこる教会の塔にのぼらなくては……。塔の上の展望台をぐるりと一周します。
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 聖ゲオルク教会のなかにもはいってみます。ガイドブックには、隕石が保存されていると書かれていましたが、よくわかりませんでした。
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 ドイツでは観光客があまり訪れない、こういう町がいいですね。うちの王子さまは、教会の前にある噴水が気に入ったようです。
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 町の周囲は回廊になった城壁に取り囲まれています。
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たぶん1時間もしないで、ぐるりと一周できるでしょうが、ぼくは20分ほど歩いただけで、くたびれました。でも、この町がすっかり気に入りました。
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 魔法使いのおばあさんがほうきにまたがっている風向計を、屋根にとりつけている家もあって、何だか楽しくなってきます。
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 5時すぎ、町を出ます。車で少し行くと、盆地の端を囲むように、緑の台地のつらなりが見えてきます。「これがクレーターの端だわ」と、つれあいが走る車の中から、あわてて写真のシャッターを切ります。
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 たぶん、まちがいないでしょう。
 ネルトリンゲンの印象は、ずっと帰国後も残っていました。すると不思議なこともあるもので、ある本を読んでいたら、ネルトリンゲン出身のユダヤ人商人一家の物語がでていたのです。それも歴史に翻弄され、一家が世界中に飛び散っていく物語ですが、これも不思議な因縁だなと感じ入った次第です。
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