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カラコルム──モンゴルのんびりツアー(5) [旅]

6月27日(木)
 大きなゲルで朝食をとったあと、9時半にバヤン・ゴビ・キャンプを出発。小雨のなか、130キロ先のカラコルム(現ハラホリン)に向かいます。
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 キャンプからすぐの場所でラクダを見かけます。観光用に飼われているものでしょう。
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 11時、カラコルム博物館に到着。
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 モンゴル帝国以前のこの地域の支配民族を年代順に並べると、匈奴(前209〜紀元1世紀)、柔然(330〜555)、突厥(6〜8世紀)、ウイグル(744〜840)、契丹(907〜1125)の順となることがわかります。いずれも遊牧民族国家でした。そのあとモンゴル族のチンギスハーン(1167〜1227)が帝国を築き、フビライハーン(1215〜1294)が中国を征服し、大都(現在の北京)を都として、元朝を立てることになります。しかし、元は100年ほどしかもたず、そのかん30人ほどの王が乱立しました。
 博物館では映像による貴族の墓の紹介がありました。展示物は豊富です。3万トゥグレグ(1500円)払えば自由に写真撮影ができるのですが、ケチ根性がはたらいてしまいました。石像、土器、皇帝の勅書、石碑、印籠、磁器、宝石の首飾り、金製品、金貨なども展示されているのですが、写真はパス。
 モンゴル帝国は戦争国家であると同時に交易国家であったことがわかります。遊牧民族であるモンゴル人が、2代皇帝オゴデイのときにはじめてつくられた都がカラコルムでした。
 博物館には、当時のカラコルムの復元模型(ジオラマ)が展示されていましたが、宮殿や商店街などをはじめとして、仏教、キリスト教、イスラム教の寺院があったのを見ると、ここが壮大な都だったことがうかがえます。
 博物館を見学したあと、オルホン川が見下ろせる丘に登ります。
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 その頂上にはモンゴルの歴史地図をあらわすモニュメントが建てられていました。
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 そこから見下ろすオルホン渓谷はみごとというほかありません。
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 現在ハラホルンと呼ばれるこの村にはロシアの雰囲気が色濃く残っています。いまはどうかわかりませんが、ロシア人の観光客も多いようです。
 村のロシア料理店でランチ。ボルシチのような料理がでてきましたが、ツアーのある参加者が、ヒツジ肉は絶対いやと言ったはずだと抗議すると、もうひとつ別の料理をだしてくれました。
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 昼食でお腹いっぱいになってしまいましたが、そのあとが今日のハイライトです。カラコルムの都の跡を見にいきます。
 都の跡といいましたが、じつはここには何も残っていません。モンゴル帝国が都を大都(北京)に移したあと、カラコルムはさびれました。それでも少しはかつての都の痕跡が残っていたはずです。しかし、明の時代にカラコルムはすっかり破壊されてしまったのです。
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 わずかに残る亀石が、都の跡をしのぶ痕跡となっています。
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 ほかには柱のあとを示す発掘現場があるだけです。
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 都が破壊されたあと、1586年に創建されたのが、チベット寺院のエルデニ・ゾーでした。しかし、社会主義時代の1930年代末に大部分の僧院が破壊され、いまは3つの伽藍と付属の建物が残るだけです。
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 今回はケチらず、2万トゥグレグ(1000円)払って、内部の写真を撮りました。大小さまざまな仏像や仏画がまつられています。
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 これはブッダというより、高僧の似姿をあらわしたような仏像です。説明がありましたが、読みそびれました。柱には龍がまきついています。
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 さまざまな姿をした仏像。よくみると、それぞれがおもしろい。
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 ブッダとその弟子でしょうか。
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 この仏さまもリアルです。
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 これは金剛手菩薩でしょうか。怒りの夜叉ですね。迫力があります。
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 これも同じです。馬に乗っているのがわかります。
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 歓喜仏の図像です。理性の底にある、もうひとつの人の姿がとらえられているのでしょうか。
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 何だか極楽のようでもありますね。
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 ちょっとマンガっぽい。
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 これはほんとうの仏さま。
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 この人物もおもしろそう。
 こんなふうに、勝手な印象を述べてしまいましたが、仏像や仏画にはそれぞれ由来があるはずなので、そのうちもう少しまじめに勉強してみることにしましょう。そのうちはあてにならないか。
 チベット仏教について知るには、あまりに時間が短かったようです。
 キャンプ地に戻ります。キャンプ地のすぐ横にある砂山にも立ち寄りました。韓国人グループが砂丘すべりをして歓声を上げています。
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 この日もガイドさんによる星空観察がありましたが、疲れたので参加しませんでした。寒かったので、暖炉に薪をくべてもらい、おとなしく寝ることにしました。ストーブは偉大です。すぐに暖かくなってきました。
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