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牛乳しか飲まない [かりんの話]


朝4時半ごろ、ベッドの脇で鳴いたような気がしたので起きてみると、いなかった。
空耳だったのだろうか。
2階に上がると、昨晩と同じソファの上に寝ている。
しかし、1階のトイレに置いた便器には、きちんとウンチとおしっこをしていたから、まだ1階と2階の往復はしているわけだ。
ひょっとしてトイレで下に下りてきてから、すぐに2階に戻ったのか。
皿にいれたエサはそっくりそのまま残っている。
子猫用のミルクも飲んでいない。
水は少し減った感じ。
新しいエサを入れて、水も替える。
そばに寄ってくるが、エサには見向きもしない。
水は少し飲む。
手のひらにエサを置くと、わずかに反応し、7、8粒食べるが、すぐにそっぽを向く。
食欲がないらしい。
爪研ぎ台にマタタビの粉を少しまくと、これには反応し、においをかいでから、爪研ぎを始める。
それが終わると、ソファの上に戻って、動かなくなった。
このまま衰弱していくのだろうか。
1時間ほどしてからのぞいてみた。
冷たいままでもふつうのミルクなら飲むのではないかと思い、口元に皿をもっていって、何とかなめさせる。
最初は警戒気味だが、お醤油皿の分くらいはぺろぺろと飲んだので、ほっとする。
しかし、その後、エサを口元にもっていっても、ぷいと顔をそむけてしまう。

人間の朝食時間になる。
けさのヨーコさんはへんだ。
自分の健康診断結果を広げて、かりんのと見比べ、
「コレステロールは私と変わらない。でもほかは私のほうが数値がいい」
と妙な自慢をする。
ネコの数値と比べてどうするの。
きのう、ぼくの職場でもヨーコさんの仕事場でも、友達にかりんの話をすると、一様に「そろそろ寿命じゃない」という答えが返ってくる。
それでももう少し何とかしたい。
ふたりとも仕事があるため、かりんはきょうも留守番。

みぞれ混じりの冷たい雨が1日降り続いた。
帰る間際に自宅に電話すると、ヨーコさんが戻っていて、
「やっぱり何にも食べない」
という。
会社から急いで戻り、玄関を開けると、かりんは2階にいた。
「さっきミルクを少し飲んだわよ」
とヨーコさんは嬉しそう。
ぼくが手のひらにエサをのせると、10粒ほど食べた。
子猫用のミルクには見向きもしないが、牛乳を少し温めてやると、醤油皿に2杯くらい飲む。
きょうはこれでおしまい。
ソファの上ですやすや眠り始めた。
膝掛け毛布をかけてやると暑いらしく、そこから抜け出そうとする。
毛布はかけなくてもよさそうだ。


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