イタリア夏の旅日記(1) [旅]
2023年8月1日(火)
イタリアに行くのは5年ぶりだ。長女の一家がトスカーナ州のシエナで暮らしている。日本に来てくれたのは4年前、それ以来、新型コロナが流行し、往来ができなくなった。フェイスタイムで2週間に1度くらいは連絡するものの、直接会えないのはやはりさみしい。
孫のユウキは17歳になった。このところフェイスタイムにも出てこない。元気でいるのかも気になる。
この4年で、ぼくは髪も眉毛も真っ白になり、すっかり年を取った。母に次いで6月には父が亡くなり、心のうちはともかく、故郷との縁も薄くなりつつある。だんだんと外に行くのがおっくうになった。
今回の旅行も計画したのはつれあいで、ぼくはノコノコついていく感はいなめない。積極的に何かをやろうという意志が欠けているのも年を取った証拠だ。体も頭も劣化が進んでいる。飛行機による長い移動に耐えられるか、とくにトイレが心配だったので、紙おむつを着用した。
船橋駅前発朝5時55分の羽田空港行きバスに乗り込む。ふたりで自宅から重い荷物3個を引っ張って、よたよたと駅まで歩く。重くなったのは、中身に10キロのお米や、真空パックのお餅、乾麺、インスタントラーメンなどの食料品が含まれているからだ。明け方まで降っていた雨が5時すぎにやんだのは助かった。
7時すぎ羽田第3ターミナルに到着。大混雑だ。日本からの外国人帰国客が多い。円安がつづいている。インバウンドとやらの影響が大きいのだろう。ミュンヘンまでは、9時40分発のルフトハンザ機だ。
ロシアとウクライナが戦争をしているため、ロシア上空は飛べない。そのため、ベーリング海峡を抜けて、アラスカ上空を通過するルートをとったのには、さすがに驚いた。さらに飛行機はグリーンランド、北海、ノルウェーを経由してミュンヘンに到着する。14時間半ほど、いつもより2時間半ほど長くかかった。
機内では日本映画を含め、3本ほど映画を見た。はずればかりだった。あとはうとうと。ビジネスはもちろん、プレミアムエコノミーの席も高すぎて、われわれにはとても手がでなかった。しかし、ひとり1万8000円ほど追加料金を出して足元の広い座席を確保できたため、エコノミーだったにもかかわらず足が伸ばせて楽ができたのはありがたかった。
ちなみに、イタリアとの往復料金は追加分を除いて2人で約50万円。これでも安い日にちを選んだつもりだが、以前に比べると、ずいぶん高くなったのを痛感する。しかし、この4年海外旅行に行けず、あと何回かしか行けないだろうということを考えれば、高くても仕方ないのかとも思ってしまう。最近は怒ることも少なくなり、何もかもすっかりあきらめの境地だ。
初めてのミュンヘン空港ではターミナル2への行き方がわからず、ウロウロしてしまう。まさか地下から電車に乗るとは思ってもみなかったが、乗り換え時間はたっぷり2時間あったので、その点は安心だった。
ミュンヘン発フィレンツェ行きのドロミテ航空は出発がずるずると遅れ、少しいらいらする。せっかちな日本人気質が抜けない。この季節、ヨーロッパ時間の夜8時、9時はまだ明るい。
ドロミテ航空という名前どおり、飛行機がドロミテ山塊の上を通過することはじゅうぶんに予測できた。窓際の席を確保したつれあいは、目をこらして地上を見つめ、スマホで写真をとっている。
飛行機はドロミテの上を飛んでいる。どこかにトレチーメが見えるはずだが、よくわからない。
つれあいによると、この独立峰はモンテペルモのはずだという。
ドロミテにはこれまで3回訪れている。雄勁な山容は一度見ると忘れられない。11年前、その麓で撮ったユウキの写真が残っていた。
現地時間の夜10時ごろフィレンツェ空港に到着。迎えに来てくれた長女ミワの車で、シエナの自宅へ。11時半ごろ到着。時差を考えると、日本からほぼ丸1日かかったことになる。ユウキが起きていて、出迎えてくれた。すっかり高校生だ。
イタリアに行くのは5年ぶりだ。長女の一家がトスカーナ州のシエナで暮らしている。日本に来てくれたのは4年前、それ以来、新型コロナが流行し、往来ができなくなった。フェイスタイムで2週間に1度くらいは連絡するものの、直接会えないのはやはりさみしい。
孫のユウキは17歳になった。このところフェイスタイムにも出てこない。元気でいるのかも気になる。
この4年で、ぼくは髪も眉毛も真っ白になり、すっかり年を取った。母に次いで6月には父が亡くなり、心のうちはともかく、故郷との縁も薄くなりつつある。だんだんと外に行くのがおっくうになった。
今回の旅行も計画したのはつれあいで、ぼくはノコノコついていく感はいなめない。積極的に何かをやろうという意志が欠けているのも年を取った証拠だ。体も頭も劣化が進んでいる。飛行機による長い移動に耐えられるか、とくにトイレが心配だったので、紙おむつを着用した。
船橋駅前発朝5時55分の羽田空港行きバスに乗り込む。ふたりで自宅から重い荷物3個を引っ張って、よたよたと駅まで歩く。重くなったのは、中身に10キロのお米や、真空パックのお餅、乾麺、インスタントラーメンなどの食料品が含まれているからだ。明け方まで降っていた雨が5時すぎにやんだのは助かった。
7時すぎ羽田第3ターミナルに到着。大混雑だ。日本からの外国人帰国客が多い。円安がつづいている。インバウンドとやらの影響が大きいのだろう。ミュンヘンまでは、9時40分発のルフトハンザ機だ。
ロシアとウクライナが戦争をしているため、ロシア上空は飛べない。そのため、ベーリング海峡を抜けて、アラスカ上空を通過するルートをとったのには、さすがに驚いた。さらに飛行機はグリーンランド、北海、ノルウェーを経由してミュンヘンに到着する。14時間半ほど、いつもより2時間半ほど長くかかった。
機内では日本映画を含め、3本ほど映画を見た。はずればかりだった。あとはうとうと。ビジネスはもちろん、プレミアムエコノミーの席も高すぎて、われわれにはとても手がでなかった。しかし、ひとり1万8000円ほど追加料金を出して足元の広い座席を確保できたため、エコノミーだったにもかかわらず足が伸ばせて楽ができたのはありがたかった。
ちなみに、イタリアとの往復料金は追加分を除いて2人で約50万円。これでも安い日にちを選んだつもりだが、以前に比べると、ずいぶん高くなったのを痛感する。しかし、この4年海外旅行に行けず、あと何回かしか行けないだろうということを考えれば、高くても仕方ないのかとも思ってしまう。最近は怒ることも少なくなり、何もかもすっかりあきらめの境地だ。
初めてのミュンヘン空港ではターミナル2への行き方がわからず、ウロウロしてしまう。まさか地下から電車に乗るとは思ってもみなかったが、乗り換え時間はたっぷり2時間あったので、その点は安心だった。
ミュンヘン発フィレンツェ行きのドロミテ航空は出発がずるずると遅れ、少しいらいらする。せっかちな日本人気質が抜けない。この季節、ヨーロッパ時間の夜8時、9時はまだ明るい。
ドロミテ航空という名前どおり、飛行機がドロミテ山塊の上を通過することはじゅうぶんに予測できた。窓際の席を確保したつれあいは、目をこらして地上を見つめ、スマホで写真をとっている。
飛行機はドロミテの上を飛んでいる。どこかにトレチーメが見えるはずだが、よくわからない。
つれあいによると、この独立峰はモンテペルモのはずだという。
ドロミテにはこれまで3回訪れている。雄勁な山容は一度見ると忘れられない。11年前、その麓で撮ったユウキの写真が残っていた。
現地時間の夜10時ごろフィレンツェ空港に到着。迎えに来てくれた長女ミワの車で、シエナの自宅へ。11時半ごろ到着。時差を考えると、日本からほぼ丸1日かかったことになる。ユウキが起きていて、出迎えてくれた。すっかり高校生だ。
2023-09-22 06:33
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コメント(1)
トスカーナ、山間のいいところのようですね。
by U3 (2023-09-22 08:56)